こんにちは。
氣子ちゃんの小さな日々をのぞく、連載第8話です🌱
(前回の話を読んでない方も、ふらっと読んで大丈夫)

その日は風が強くて、
道ばたの落ち葉がカラカラと音を立てていた。

氣子ちゃんは、図書館の帰り道、
ちょっと寄り道をして、小さな商店街を歩いていた。

とある花屋の前を通りかかったとき、
店先に出ていたベンチに、おじいさんが座っていた。

帽子を深くかぶっていて、
手には小さな紙袋。

その横には、やせた柴犬がじっと座っていた。

氣子ちゃんは、ふと足を止めた。
別に何か特別なことがあったわけじゃない。

でも──
その場に、すごくやわらかい氣が流れていた。

言葉もない。
動きもない。

けれど、
おじいさんと犬の間にある空氣が、
とても穏やかで、あたたかかった。

氣子ちゃんは、その場に数秒立ち止まって、
何も言わずに、ゆっくりと頭を下げた。

おじいさんは、
ほんの少しだけ、微笑んだように見えた。

でも、何も言わなかった。

氣って、話さなくても伝わる。
目を見なくても通じる。

むしろ、言葉がなくなったときにだけ、
「ふわっ」と浮かび上がる氣がある。

それはきっと、
「無言のやさしさ」なんだと思う。

その日、氣子ちゃんは、
誰とも会話をしなかった。

でも、
心はとても静かで、満たされていた。

氣って、
大きな声じゃなくても届くんです。

やさしさは、
音を立てずに世界に広がることもあります🌿

次回は──
氣子ちゃんが訪れた、小さな神社での静寂の物語⛩️

──音流氣 体感センター 氣の學校より